クワガタ・カブトムシの累代とは?累代が進み過ぎると奇形リスクもある!?

クワガタ・カブトムシの累代とは?累代が進み過ぎると奇形リスクもある!?

お店でクワガタムシやカブトムシを購入する時に『WD』『F1』『CB』などの表記があります。

「これって何だろう?・・」

と思われる初心者の方も多いかと思います。

これらは『累代表記』というものでして飼育するうえで大切な情報になります。

今回はこの累代について詳しく紹介していきます。

クワガタムシやカブトムシは累代飼育が多いんです。

クワガタ・カブトムシの累代飼育とは

累代を理解するには『累代飼育』について知っておく必要があります。

累代飼育とは何世代にもわたって繁殖させ飼育すること

人間では考えられないことですが、昆虫飼育では普通におこなわれていることでむしろ多いです。

具体的にいいますと、例えばオオクワガタのオス・メス(ペア)を購入したとします。

そのペアが交尾・産卵して何頭かのオス・メスが羽化しました。誕生したオオクワガタは兄弟(オス・メス)といえます。

そして今度はその兄弟間で交尾・産卵させるわけです。

それを何世代にもわたって続けていくことが累代飼育です。『インラインブリード』ともいいます。

なぜクワガタ・カブトムシは累代飼育が多いのか?

累代飼育が多いのには理由がありまして、それはメリットがあるからです。

■兄弟間でブリードすることで新しい種親を入手しなくて済む

 

■兄弟間だと遺伝子が似ているので体型(大きさ・色)などの特徴が遺伝する確率が高い

世代ごとに新しい種親を入手するのって手間もお金もかかります。

また希少種などは種親を探すこと自体が難しい場合もありますね。

遺伝的な面でいえば、「大きい成虫を羽化させたい」など目的をもってブリードする場合、大型の兄弟同士で繁殖させたほうが大きくなる確率が高くなるからです。

ただし累代飼育にはデメリットもあります。詳しくは後半で紹介します。

クワガタムシ・カブトムシの基本的な累代表記について解説

ここから本題です。

クワガタムシ・カブトムシで表記される基本的な累代について紹介します。

ここで紹介する累代は学術的なものではありません。クワガタムシ・カブトムシを飼育するうえで分かりやすいように定着したものになります。

ここ注意です累代表記はお店などによって多少意味が異なる場合があります。分からない場合は直接お店に確認するのがいいでしょう。

WD(ワイルド)

WDは野外で採集された個体を指します。『WILD』と表記する場合もあります。WDの個体で知っておきたいポイントを3つ紹介します。

■種類によっては飼育個体よりも高価値な場合がある

 

■野外で交尾済みの可能性が高い

 

■羽化日が分からない

種類によっては飼育個体よりも高価値な場合がある

野外で採集することが難しい種類の場合、それが付加価値となって価格が高くなることがあります。

逆に国産カブトムシのように野外でもたくさん採集できるものは飼育個体と変わりません。

野外で交尾済みの可能性が高い

WDのメスは野外ですでに交尾済みの可能性が高いです。もちろん絶対ではないのですが。

特にクワガタムシは1回でも交尾すれば時間が経っていてもそのまま産卵するケースが多いです。つまりオスを入手しなくても産卵させられるということですね。

羽化日が分からない

野外で採集した個体はいつ羽化したのか正確な日が分かりません。特に寿命の長い種類は前年に羽化した可能性も考えられます。

WF1(ワイルドエフワン)

WD同士のオス・メスから産まれた子供を指します。

WDのメスだけで既に野外で交尾済みで産まれた子もWF1になります。

仮にオス・メスどちらかがWDでもそれに飼育個体を掛け合わせた場合はWF1にはなりません。その場合はF1になります。

特にWD個体や産地にこだわる方にとっては重要なポイントになると思います。

F1(エフワン)

同じ種類のクワガタ・カブトムシで、同じ産地の個体であり別血統のオス・メスを交尾させて産まれた子を指します。

別血統とは親・兄弟とはまったく関係の無い個体同士ということです。

当店ではCBF1と同じ意味で表しています。(CBF1については後述)

ちょっと難しいかもですがここを理解しておけば累代に関してはOKですので。

クワガタ・カブトムシの累代飼育の基本としてブリードする際に次の3つのポイントがあります。

■同じ種類かどうか

 

■産地が同じかどうか

 

■血統

同じ種類かどうか

クワガタ・カブトムシの累代飼育の場合、同じ種類でおこなう場合がほとんどです。ほぼ100%といってもいいでしょう。

熱帯魚やメダカなどのように雑種という習慣が無いんです。これは野外個体・純血を重んじる業界的な価値観からくるものと思われます。

クワガタムシ・カブトムシでも種が近いもの同士なら繁殖できる場合もありますが、そういった雑種が出回ることはまずありません。

ここ注意です雑種であることを表向きにせず出回ることはあるかもしれません。なので信頼のおけるお店から入手することが大切です。
産地が同じかどうか

クワガタ・カブトムシの累代飼育は基本的には同じ産地の個体同士で繁殖させます。

産地が違う同種を繁殖させた場合には『産地不明』などと明記します。

血統

同じ親から産まれた兄弟間や、親と子などのように近い関係から産まれた場合は『同血統』、まったく関係のない個体同士から産まれた場合は『別血統』と指します。

もう一度F1(エフワン)についてみてみると、

同じ種類のクワガタ・カブトムシで、同じ産地の個体であり別血統のオス・メスを交尾させて産まれた子

別血統なので、つまり血の入れ替えがおこなわれた個体がF1というわけですね。

(F1についての定義は一番異なる場合が多いのでお店ごとに確認しましょう)

F2、F3、F4・・

同血統のF1同士から産まれた子を『F2(エフツー)』といいます。F3、F4はさらに世代を重ねていった個体です。

数字が大きくなるほど血が濃くなっていきます。後ほど詳しく書きますが血が濃くなることでのデメリットが出てくる場合があります。

CBF1(シービーエフワン)

CBF1とは同種・同産地・別血統のオス・メスから産まれた子を指します。

1世代目がCBF1、2世代目がCBF2、・・以下CBF3、CBF4と続いていきます。

当店では『CBF1』と『F1』は同じ意味として扱っていますが、これは各お店やブリーダーによって意味が異なる場合もあります。

単純に『CB』とだけ表記されている場合もあります。その場合は『同種・同産地だけれど何世代目かは不明』というケースが多いです。

お店で販売されているクワガタ・カブトムシでも全ての個体で累代数を把握してブリードされているわけではないからです。

クワガタ・カブトムシの累代飼育のデメリットとは?奇形などのリスクある!?

蛹になった様子

累代飼育によるデメリット

先ほども少し書いたように累代飼育にはデメリットもあります。

それは累代が進むと『血が濃くなる』ということ。

クワガタやカブトムシも生き物ですので血が濃くなることにより弊害が出てくるものと思われます。

主だったものでいうと次のとおりです。

■産卵数が少なくなる、または産まなくなる

 

■奇形(蛹化不全、羽化不全)が出やすくなる

 

■死亡率が高くなる

産卵数が少なくなる、または産まなくなる

累代が進むとそれまではたくさん産卵していたのが急に産卵数が少なくなったり、まったく産まなくなってしまうことがあります。

それにより累代飼育が途絶えてしまうリスクがあります。

奇形(蛹化不全、羽化不全)が出やすくなる

蛹の時に形が不自然だったり、羽化した時に完全なかたちで羽化できない(羽化不全)個体が出やすくなります。

これらは累代が進んでいなくても一定数出るものですが、累代が進むとその確率が高くなることがあります。

死亡率が高くなる

累代が進み過ぎると幼虫や成虫の段階での死亡率が高くなることがあります。生命力が弱くなってしまうのかは分かりませんがそういった傾向もあります。

必ずこれらの現象が起こるというわけではありません。種類や個体差、掛け合わせ方によってもケースバイケースでしょう。

累代飼育は何世代目までは大丈夫なのか?

気になるところが「じゃあ何世代目までなら気にせず累代できるのか」だと思います。

これも明確にここまでは大丈夫とは言い切れません。

生き虫ですので例外もありますし、やはり種類や個体差、掛け合わせ方によっても変わるからです。

ただ今までの飼育経験上、目安としては、

F4~F5(4世代目~5世代目)までは特別気にしなくても良い

かなと思います。

なかには10代、15代まで大丈夫という考えの方もいますので一概にはいえないんです。

大切なポイントとしては、累代を進めていっておかしいなと変化を感じた場合は『血の入れ替え』を検討してみるのがいいでしょう。

まとめ

クワガタ・カブトムシの累代について紹介しました。

まとめると次のとおりです。

■クワガタ・カブトムシは累代飼育が一般的

 

■累代にはWD・WF1・F1・CBF1などの表記がある

 

■累代表記は学術的なものではなく、飼育上わかりやすいように定着したもの

 

■累代表記のルールはお店やブリーダーによって異なる

 

■累代飼育が進むと弊害が出ることがある

累代だけでもいろいろと奥深いものがあります。

販売されているクワガタ・カブトムシに累代表記があるのはそういった点からです。

とはいえ全く気にしない人もいますのであまり神経質に考えなくてもいいでしょう。

お店ごとで表記の仕方は異なりますので気になる場合は直接問い合わせるのがいいです。しっかりと答えてもらえるところで購入するのがおすすめです。

今日はこのへんで。

それではまた!

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