今回はオオクワガタ幼虫のオス・メスの見分け方について紹介します。
「どの幼虫も同じにしか見えない・・」
初心者の方だと最初はそう感じると思いますが、慣れてくるとオス・メスの判別ができるようになります。
見分けるためにはいくつかポイントがありまして、それらを総合して判断することで正確性がアップします。
蛹や成虫になったときに分かってもそれはそれでワクワクするんですが、オスかメスか見分けられるとなにかと便利です。
■菌糸ビンの交換時に菌糸ビンのサイズを決められる
■成虫に羽化するまでの期間のめどがつく
例えば大きいオスに育てたい場合は菌糸ビンのサイズを800㏄ではなく1400㏄にしてみたり、またオスよりメスのほうが早く羽化しやすいので幼虫期間のめどがつきます。
ここで紹介するポイントを押さえればほぼ確実にオオクワガタ幼虫のオス・メスを見分けられるようになりますのでご参考ください。
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目次
オオクワガタ幼虫のオス・メスを判別するのは基本3令に育ってから
まず見分けるための前提として、オオクワガタ幼虫のオス・メスを判別するには3令幼虫まで育ってからおこなうのがおすすめです。
初令や2令初期などまだ小さいうちは判別するポイントがまだ出ていなかったり分かりにくいからです。
2令後期くらいになるとポイントが分かってくる場合もありますがけっこう不確実だったりもします。
オオクワガタ幼虫のオス・メスの見分け方のポイント
より確実に見分けるには次の3つのポイントをみて総合的に判断するのがおすすめです。
1、卵巣の有無
2、頭や体の大きさの違い
3、オスのお腹の線の有無
1、卵巣の有無で見分ける
まず一番基本的な見分け方が「卵巣」があるかどうか確認することです。
メス幼虫にはおしりから3節目のところに「雌斑(めすはん)」とよばれるクリーム色をした一対のまるい卵巣がみえます。
↑写真のオレンジ枠の中心にみえるのが卵巣です。反対側にも同じものがあります。
このクリーム色の卵巣が確認できればほぼメスで間違いありません。
卵巣は個体差などではっきり出ないこともあります。また食べているエサの色によって見やすさが変わったりします。
発酵マットなど黒いエサを食べていると見えやすいことが多く、菌糸ビンだったり産卵材を食べていた場合は見えずらいことがあります。
また卵巣っぽいのが確認できても羽化してみたらオスだったなんてことも。
違うケースも稀にあるということを知っておきましょう。
2、頭や体の大きさの違いで見分ける
2つ目のポイントが幼虫の頭や体の大きさで判断することです。
通常だとオスのほうが頭(オレンジ色の部分)や体が大きく育ちやすくなります。
↑写真は同じ時期に孵化したオオクワガタ幼虫のオスとメスです。
頭(オレンジ色の部分)と体が明らかにオスのほうが大きいですよね?ここも判断ポイントとしてみます。
また体重を計測して比べてみるのも有効です。
ただし比較する際には次の点に注意が必要です。
■孵化した時期が同じくらい
■育った環境が同じ(菌糸ビン飼育、飼育温度など)
■3令に脱皮したては体の大きさだと分かりにくい
たとえばオスでもエサの栄養が低かったり環境が悪いとメスのように小さな幼虫に育ちます。
逆にメスでも高栄養ですくすく大きく育つとオスと見間違うこともあります。
3、オスのお腹の線の有無で見分ける
3つ目のポイントとして、オスのお腹の線の有無で見分けます。
↑写真のようにオスの幼虫にはお腹のオレンジ枠の部分に縦方向に線があります。
「チン線」といわれたりしますがこの線が確認できるとかなりの確率でオスといえます。
以上3点を確認してみればほぼ確実にオス・メスを見分けることができます。
まとめ
オオクワガタ幼虫のオス・メス(性別)の見分け方について、高確率で確認する方法を紹介しました。
卵巣がはっきりと確認できればほとんどの場合メスなんですが、稀に違うことや見間違ったりするケースもあります。
そのため、卵巣以外にも頭や体の大きさ、オスのお腹の線の有無を確認して総合的に見分けるのが確実です。
オオクワガタに限らず他のクワガタの幼虫でも同じように確認できる場合が多いですが、種類によってはオス・メスの判別が非常に難しいクワガタもいます。
ニジイロクワガタなどは判別がかなり難しいです。
ちなみに1匹のオオクワガタのメスから産まれる幼虫のオス・メスの割合は、今までの経験からいうとメスのほうが多くなりやすいです。
子孫を残すという点からいえば合理的なのでしょうか。もちろんケースバイケースですので必ずというわけではありません。
オオクワガタ幼虫の飼育方法についてはこちらの記事もご参考ください。
今日はこのへんで。
それではまた!