オオクワガタはとっても丈夫で温度変化にも強く、初心者でも簡単に飼育を始められるクワガタムシです。
大切に飼育してあげると長生きしてくれるクワガタムシなので、飼育方法をしっかりと把握して飼育を楽しんでください。
ここではオオクワガタ成虫の飼育方法について紹介します。
スポンサーリンク
目次
オオクワガタ成虫の飼育に必要なもの
オオクワガタの成虫飼育に最低限必要なものは下記のとおりです。これさえあればちゃんと飼育することができます。
- 飼育ケース
- 昆虫ゼリー
- エサ台
- 昆虫マット
- 転倒防止材(止まり木)
ではひとつずつ詳しくみてきましょう。
飼育ケース
オオクワガタに限らずですが、クワガタムシやカブトムシの成虫は1つの飼育ケースで1匹ずつ飼育してあげるのが理想です。
オス同士小さな飼育ケースに一緒にいれてしまうとエサの取り合いなどでケンカしてしまいます。広い野外ではケンカに負けたオスはまた別の場所を探して逃げることができますが、狭いケース内ですと逃げ場がなく弱ってしまう原因になります。
また、オスとメス同士も通常は一緒のケースにはしないほうが良いです。オオクワガタは比較的おとなしい性格のクワガタですが、やはり狭いケース内ですと最悪メスを殺してしまうこともあります。
1匹ずつ飼育してあげることで長生きしやすくもなります。
飼育ケースの大きさは1匹で飼育するならどの大きさでも大丈夫です。だいたい(小)・(中)・(大)のサイズで市販されていますので、普通に飼育するなら(小)か(中)ケース、テラリウムのようにケース内で自然を再現するなら(大)ケースが良いと思います。
おススメなのは「コバエシャッター」というクワガタムシ・カブトムシ飼育専用のケースです。
これは、蓋の部分にコバエを通さない通気フィルターがあるケースで、コバエの発生を防いでくれて保湿効果も高いので大変便利です。プロのブリーダーも広く使用しています。
昆虫ゼリー
昆虫ゼリーは成虫のエサになります。今ではクワガタムシ・カブトムシ飼育に欠かせないものになっています。
クワガタムシやカブトムシ飼育で面白いのは、世界中どの種類でもほとんどがこの昆虫ゼリーで飼育できるんです。種類によってエサを変える必要がありませんので便利ですよね。もちろんオオクワガタも昆虫ゼリーで飼育できます。
ただし、幼虫の飼育はクワガタムシ・カブトムシの違いやさらに種類によっても合うエサが変わってきますので注意が必要です。また幼虫飼育の記事で詳しく紹介します。
昆虫ゼリーには天然樹液を分解してつくったものや果物の汁を含ませたものなど種類によって成分もさまざまです。たくさん市販されていますので迷ってしまいますが、普通に飼育する分には専門店で売られているものでしたらどれでも大丈夫です。いろいろ試しながら気に入ったものを見つけましょう。
用途によっても種類があります。大きく2つに分けて通常飼育用と高たんぱくゼリーがあります。通常飼育用は普通の飼育時に与えるゼリーで、高たんぱくゼリーは栄養価が高いため主に産卵前後や交尾後のメスに与えたり、越冬前の成虫に与えたりします。
また、ゼリーの大きさも色々あります。通常はゼリー1個が16gのものが多いです。オオクワガタもこの大きさで大丈夫です。もしくは18gのものでも良いでしょう。外国産のカブトムシに主に使われる60gのものもありますが、これはオオクワガタには大きすぎます。
エサ台
エサ台は昆虫ゼリーを入れる台になります。天然木を使用したものが一般的です。昆虫ゼリーをそのまま飼育ケースに入れるとオオクワガタがゼリーをひっくり返してしまって食べれなくなってしまうことがあります。また、コロコロ転がって土がついてすぐに汚れてしまいます。
エサ台を使ってあげれば昆虫ゼリーをキレイに食べることができますし、エサ台にオオクワガタが掴まったり、下に潜って隠れたりしますのであると非常に便利です。
プラスチックのエサ台もありますので、天然木かどちらか好みで使うと良いでしょう。
昆虫マット
飼育ケースに入れる土のことを「マット」と呼びます。昔は腐葉土などをいれていましたが、今では専用の昆虫マットを使用することがほとんどです。
飼育ケースにマットを入れるのにはいくつか目的があります。ひとつは飼育ケース内の湿度を保つためです。マットを霧吹きなどで適度に湿らせておけば、ケース内が乾燥することなくオオクワガタが快適に過ごせます。
丈夫なオオクワガタでも生き物ですのでカラカラに乾いた場所では生息できません。特に冬場は乾きやすいので、定期的にマットを湿らせてあげることが大切です。
もうひとつの目的としてオオクワガタが隠れる場所になります。夜行性のオオクワガタは昼間はマットの中に潜って休んでいることが多いです。オオクワガタにとってもリラックスできる安心した場所なんでしょうね。
普通に飼育するだけでしたら専門店で売られているマットならどれでも大丈夫ですが、マットの原料が広葉樹のものを選びましょう。広葉樹は昆虫が好んで集まる樹種です。逆に昆虫が苦手な針葉樹のマットは避けた方が良いです。
クヌギやコナラなどを粉砕したマットがおススメです。
また、産卵させる場合にはクワガタの種類によっては専用のマットが必要になる場合がありますので注意が必要です。
転倒防止材(止まり木)
オオクワガタや他のクワガタムシ・カブトムシはケース内をよく動き回ります。しばらくすると必ずと言っていいほどよく転びます。
問題は転んだあとです。何もないマットの上で転んでしまうと起き上がろうと必死に足をバタつかせます。ですが起き上がるのが苦手なためなかなか起き上がれません。
ずっとバタついていると体力が失われて弱ってしまう原因になります。それを防いであげるために転倒防止材(止まり木)をケース内に入れてあげます。
転倒防止材は特別どれが良いというものはありません。オオクワガタが掴まって起き上がれれば何でも大丈夫です。どこで転んでも起き上がれるようにケース内にバランスよく置いてあげましょう。
オオクワガタ成虫を飼育するための準備
必要な飼育用品がそろったら、オオクワガタを飼育するための準備をしてあげましょう!
まずは飼育用品をセットしてあげます。
昆虫マットに霧吹きなどで水分を含ませてあげます。どのくらいの水分が適切かというと、手で握ったときに団子状になる程度です。べちゃべちゃに水分を含ませるのは逆に良くないですので注意してください。
水分を含ませたマットを飼育ケースの半分くらいの高さまで敷いてあげます。
あとはマットの上にエサ台と昆虫ゼリー、転倒防止材をバランスよく置いてあげれば完成です!とっても簡単ですよね?
飼育用品の準備ができたら、オオクワガタの成虫を中にいれてあげましょう。
飼育ケースの置く場所について
飼育ケースは直射日光が当たらない静かな場所に置いてください。オオクワガタは温度変化に強いとはいっても元々昆虫は高温多湿が苦手です。
特に夏場などは直射日光が当たる場所は非常に高温になるためあっという間にオオクワガタが弱ってしまいます。彼らは自然の中でも太陽の出ている日中は木陰に隠れて夜になると活動します。ですから太陽に当ててあげる必要はありません。
飼育中の毎日の管理について
オオクワガタを飼育する際、毎日の管理は難しくありません。チェックするポイントとして、まずはケース内が乾燥していないか確認しましょう。
マットの表面が乾いているようでしたら、霧吹きでマット表面が湿る程度に水分をあたえてあげます。マットの中はそう簡単に乾きませんので表面だけで大丈夫です。
次にエサの昆虫ゼリーを食べているか確認しましょう。オオクワガタは夏場は活動が活発になりますのでたくさんエサを食べます。逆に冬場は活動が鈍くなったり、温度によっては冬眠状態になりますのでエサを食べる量も少なくなります。
夏場でも数日食べていないからといって心配はいりません。1週間くらいまったく食べないようでしたら新しいゼリーに交換してみたり、一時的にバナナを与えてみたりして様子をみてください。
ゼリーは食べ終わったら交換してあげますが、全部食べ切っていなくても腐ってくる前に交換してあげましょう。エサが腐るとコバエが集まってくる原因になります。
他にはオオクワガタの排泄物などでマットがだんだん汚れてきますので、グチョグチョになったり臭いが出るまえに新しいマットに交換しましょう。マットの状態が悪いとやはりコバエが集まる原因にもなります。
まとめ
オオクワガタの成虫の飼育方法について紹介しました。
飼育に必要なものも多くありませんし、毎日の管理も特別難しくありませんのでとっても飼い易いのが嬉しいですよね。
飼育数が多くなるとその分手間も増えてきますので、まずはオオクワガタのオス・メスのペアから飼育してみるのが良いでしょう。
飼育に慣れてきたら産卵や多頭飼育にチャレンジしていってください。
今日はこのへんで。
それではまた!